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【実例】営業リストの作り方4ステップ|研究開発型企業の実践手順

公開日 最終更新 執筆 マーケティング+編集部

【実例】営業リストの作り方4ステップ|研究開発型企業の実践手順
KEY POINTSこの記事の要点約10分で読めます
  • 営業リストは販売先の条件定義から情報収集・リスト化・接触記録までの4ステップで作ります。
  • つまずきやすいのは対象の粗さで、業界や役職を絞らずに動くと接触数が増えても商談化率は上がりにくくなります。
  • まず自社の技術で解決できる課題と接触部署を書き出し、対象が数百件程度ならExcelで自作して始めます。

営業リストの作り方とは、販売先の条件を定義し、情報収集・リスト化・接触までを一連の流れとして設計することです。研究開発型の企業では、技術と実証の実績があっても、最初の導入先を決める営業リストが整っていない場合があります。本記事では、営業リストの基礎知識と実践的な4つの手順を解説します。そのうえで自社作成と外部活用の判断基準、成果を高める運用のコツを順に紹介します。

1. 営業リストとは何か?研究開発型企業がつまずく点

3つの課題(営業リスト無し・条件無し・対象の粗さ)と3つの原因(母数不明・優先順位無し・引き継ぎ困難)が矢印でつながり、解決策3項目が下部に並ぶ図。
販売可能性のある企業・組織の情報を整理した営業リストが無いと、対象が定まらず新規開拓が進みにくくなります。

営業リストとは、自社の商材を販売する可能性がある企業・組織の情報を、名称・所在地・担当部署・連絡先などの項目で整理した一覧です。この一覧が無ければ、電話もメールもウェビナーの案内も対象が定まらず、新規開拓が進みにくくなります。

1-1. 営業リストの定義と営業リスト作成が新規開拓の起点になる理由

3列のカード形式で「母数が見えない」「優先順位が無い」「ノウハウが引き継がれにくい」の課題を示し、下部に結論をまとめた図。
営業リストが無いと母数・優先順位・ノウハウ継承の三点で課題が生じ、新規開拓の起点になります。

営業リストは単なる企業名の羅列ではなく、営業活動の優先順位を決める設計図です。どの組織に、どの順番で、何を伝えるかを決める土台になります。

営業リストが無い状態では、担当者の勘や過去の人脈に頼った営業になりがちです。その結果、商談化率の低い相手に時間を使い続けるおそれがあります。

  • 営業先の母数が見えないため、目標設定がしにくい
  • 優先順位が無いため、反応の薄い相手にも同じ労力をかけやすい
  • 担当者が変わるとノウハウが引き継がれにくい

1-2. 実証後に導入先が決まらない会社に見られる、販売先の条件が無い状態

実証実験を終えた研究開発型の企業でも、技術面の評価は得られた一方で、販売先の条件で絞り込んだ営業リストを持っていない場合があります。この状態は、実証の先に進めない要因の一つになり得ます。

1-3. SBIR事業化・大学発ベンチャー営業で陥りがちな対象の粗さ

SBIR事業化や大学発ベンチャーの営業で起きやすい失敗は、対象の粗さです。技術の応用先は複数想定できても、どの業界のどの役職者に最初に接触すべきかが曖昧なまま動き出してしまいます。

対象を絞り込まずに営業を始めると、接触数は増えても商談化率が上がりにくくなります。大学発ベンチャーの方へのページでは、技術の強みから販売先を逆算する考え方を紹介しています。

2. 営業リストの作り方4ステップ【実務手順】

4つのカード型ステップが左から右に矢印でつながり、各ステップにアイコンと要点が記載されている。下部に目的と3つの効果を記載したまとめ欄がある。

営業リストの作り方は、条件定義・情報収集・リスト化・接触記録の4ステップで進めます。この順番で進めることで、対象の粗さを防ぎやすくなります。

2-1. ステップ1:販売先の条件(ターゲット)を定義する

最初に行うのは、販売先の条件を言語化することです。業界・企業規模・所管部署・抱える課題・意思決定の役職を具体的に定義します。

条件が曖昧なまま情報収集に進むと、後工程で絞り込みのやり直しが発生しやすくなります。以下の項目を先に決めておくことが重要です。

  • 業界・業種(公共機関であれば所管分野まで特定する)
  • 組織の規模(人口規模・従業員数・予算規模)
  • 課題の内容(自社の技術で解決できる具体的な困りごと)
  • 接触すべき役職・部署

2-2. ステップ2:情報収集で営業先の母集団を集める

情報収集では、定義した条件に合う組織を複数の情報源から集めます。自社の問い合わせ履歴・展示会名刺・公的機関の公開情報・業界団体の名簿などが情報源になります。

収集の際は、1つの情報源に偏らないことが大切です。公開情報だけでは接触先の担当者名まで把握しにくいため、複数の情報源を組み合わせると精度を高めやすくなります。

2-3. ステップ3:項目を揃えてリスト化・重複排除する

集めた情報は、項目を統一したフォーマットでリスト化します。企業名・部署名・担当者名・連絡先・課題の仮説といった項目を揃え、表計算ソフトやCRMに整理します。

この段階で重複排除も行います。同じ組織が複数の情報源から重複して登録されると、接触履歴が分散し、担当者ごとに異なる対応をしてしまう原因になります。

担当者の氏名や連絡先を扱う場合は、個人情報保護委員会の案内で取り扱いのルールを確認します。

出典: 個人情報保護法について|個人情報保護委員会

リスト化と同時に、ステップ1の条件に照らして優先順位を付けます。条件への合致度が高い組織はAとします。一部が合う組織はB、情報が不足する組織はCとし、接触はAから順に進めます。

2-4. ステップ4:電話・メールで接触し反応を記録する

リストが完成したら、電話とメールで接触を開始し、反応を記録します。この記録を一元管理することで、どの組織にどこまで接触したかが可視化されます。

接触記録には、接触日・手段・反応内容・次のアクションを残します。問い合わせの商談化につなげるうえで、この接触履歴の管理は大きな助けになります。

営業メールを送る場合は、送信前に総務省の迷惑メール対策の案内で特定電子メール法の定めを確認します。

出典: 迷惑メール対策|総務省

3. 営業リストの作り方は自社作成と外部活用どちらが正しいか?

4項目(初期コスト・情報の網羅性・更新の手間・精度の調整)を行、自社作成と外部データベース活用を列とした比較表。各セルにアイコンと説明文を掲載。
自社作成と外部活用は費用・網羅性・更新・精度の面で異なり、目的と対象の広がりで使い分けることが現実的です。

初期段階は自社作成、対象を広げる段階では外部活用を組み合わせる方法が現実的です。どちらか一方に決め打ちする必要はありません。

自社作成と外部データベース活用の違いは、費用・網羅性・更新の手間・精度の調整のしやすさに表れます。

項目自社作成(Excel等)外部データベース活用
初期コスト低い一定の費用が発生
情報の網羅性収集範囲に依存広範囲を一括取得
更新の手間自社で都度更新提供元が更新
精度の調整細かく調整可能条件設定に依存

3-1. Excel・スプレッドシートで自作する方法と向いている場面

営業リストを無料で作成する方法としては、Excelやスプレッドシートを使い、公的機関の公開情報や企業の公式サイトから手作業で情報を集める方法があります。初期段階で対象を絞り込みたい場合に向いています。

ただし、手作業での収集は時間がかかり、対象企業数が多くなると更新が追いつきにくくなります。次のような場面では自作が適しています。

  • 対象組織数が数百件程度に収まる場合
  • 条件を細かく調整しながら絞り込みたい場合
  • 予算をかけずに小さく始めたい場合

3-2. 外部データベース・営業リストサービス活用の向き不向き

外部データベースや営業リストサービスは、短期間で大量の対象企業情報を集めたい場合に向いています。一方で、研究開発型の技術に合う細かな条件設定には限界がある場合もあります。

外部サービスを使う際は、自社が定義した条件とサービス側の検索条件がどこまで一致するかを事前に確認する必要があります。条件が合わないまま契約すると、手作業での絞り込みが別途必要になる場合があります。

3-3. 研究開発型スタートアップのマーケティングに適した選び方

研究開発型スタートアップのマーケティングでは、まず販売先の条件を自社で定義し、その条件に合う情報源を選ぶ順番が適しています。条件を決めずにツールを選ぶと、ツールの検索機能に営業戦略が引っ張られるおそれがあります。

サービスについてのページでは、マーケティング戦略立案で販売先の条件・順序・数字の目標を先に決めてから、電話・メール・ウェビナー・プレス・サイトを動かす進め方を紹介しています。SBIR・NEDO・Go-Tech・JSTなどの研究開発補助を受けた企業が、補助事業の終了後に次の売上をどう作るかについては、研究開発補助の採択企業の方へで解説しています。

4. 営業リストで成果を出す運用のポイント

上部に一元管理の4要素(履歴共有・更新計画・情報棚卸・経路活用)、下部に着手前から商談化までの5段階の流れを図示。
更新と反応記録の一元管理を仕組みとして整えることで、リストを成果につなげられます。

営業リストを成果につなげるうえで要になるのは、更新と反応記録の一元管理です。リストを作って終わりにせず、運用の仕組みを合わせて設計する必要があります。

4-1. 営業リストの個人依存はどう防ぐのか?

営業リストは一度作成して終わりではなく、定期的な更新が欠かせません。組織改編や担当者異動により、情報は古くなっていきます。

反応履歴を担当者個人のメモやメールの受信箱だけに残すと、担当者が変わった際に引き継ぎが難しくなります。以下の点を仕組みとして整えることが重要です。

  • 接触履歴を全員が見られる場所に記録する
  • 更新のタイミングをあらかじめ決めておく
  • 重複や古い情報を定期的に棚卸しする
  • 商談につながった経路を記録し、次のリスト作成に反映する

4-2. 支援先での事例(2026年5月〜10月)に見る整備から商談化までの流れ

整備から商談化までの流れは、条件定義・リスト整備・接触・商談の順に数字を追うと把握できます。各段階の件数を記録しておけば、どこで止まっているかを判断できます。

4-3. 次に読むべき新規顧客開拓の全体設計

営業リストの作り方は、新規顧客開拓の全体設計の一部にすぎません。条件定義から商談化までを一貫して設計する全体像については、新規顧客開拓で詳しく解説しています。VCから投資を受けた企業が資金調達後の売上づくりを進める際の考え方は、VCの投資先の方へで紹介しています。また、進め方の具体的な記録は支援実績でご確認いただけます。

よくある質問

Q. 営業リストの作り方は?

A. 販売先の条件を定義し、情報収集・項目を揃えたリスト化・電話やメールでの接触記録という4つのステップで進めます。条件定義を最初に行うと、対象の粗さを防ぎやすくなります。

Q. 営業リスト作成のおすすめは?

A. 対象組織数が数百件程度であれば自社作成、対象を短期間で広く集めたい場合は外部データベースの活用が適しています。研究開発型の企業は、まず販売先の条件を自社で定義してから情報源を選ぶ順番をおすすめします。

Q. 営業リストを無料で作成するにはどうしたらいいですか?

A. 公的機関の公開情報や業界団体の名簿、展示会での名刺情報を組み合わせて手作業で収集する方法があります。費用をかけずに始められますが、更新の手間がかかる点には注意が必要です。

Q. 営業リストと顧客リストの違いは何ですか?

A. 営業リストは未接触の見込み先を含む営業先の一覧であり、顧客リストは既に取引のある顧客の情報を管理する一覧です。新規開拓では営業リストの整備が最初のステップになります。

Q. SBIR事業化を目指す企業も営業リストは必要ですか?

A. 整備しておくことが望まれます。実証を終えた技術であっても、導入先の条件を定義したリストが無ければ、営業活動の優先順位をつけにくくなります。

まとめ

  • 営業リストの作り方は、条件定義・情報収集・リスト化・接触記録の4ステップで進めます。
  • 自社作成と外部データベースの活用は、対象の規模と条件の細かさに応じて使い分けることが現実的です。
  • まず自社の技術で解決できる課題と接触すべき部署を書き出し、ステップ1の条件定義から始めてください。

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マーケティング+編集部

研究から生まれた技術を持つ会社に、社外の営業・マーケティング部門として入るマーケティング+の編集部です。運営は株式会社Data Training Japanです。運営体制と代表の経歴 公開日 2026年10月26日。

CASES

支援実績

統括CMO

整備した営業先リスト

1,066組織

初期設計で販売先の条件を定義

インサイドセールス担当

接触した組織

529組織

電話・メールで接触した組織

ウェビナー担当

ウェビナーの申込者

59名

3回の開催の合計

広報(PR)担当

プレスリリースの掲載メディア

87媒体

広告換算 約636万円

2本の配信の合計(@Press集計)

SEO・Web担当

自然検索での表示回数

29,195回

検索向けの記事12本から

フィールドセールス担当

見込み客との商談

7件

導入候補先の課題のヒアリング

※ 2026年5月以降の支援先の累計(2026年10月26日時点)。数値はすべて実測値です。

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実証の先の最初の一社を、技術の言葉と買い手の言葉の両方でつくります。